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初めの相談は「寒い」でした

投稿日:2017/6/25

ところが家の数か所に
天井から、流れ出す、水の対策で
壁に袋が設置されていました。

まずは天井裏を確認すると
当然ですが、水が流れ出していました。

季節は3月でしたので
屋根にはまだ、沢山の雪が積もっている状態。

この水は屋根の上の雪が融けたものなので
まずは雪をよけて、少しでも
漏水を減らすことでした。

ほとんどの雪をよけて
翌日、行くと
融けた雪が凍った状態でした。

排水する為の縦パイプまでに
水が流れない造りになっています。

この屋根は当時の新しい工法で
現在はほとんど使われていないと思います。

基本は板金屋根と同じですから
確実に排水できる勾配が必要です。

この新しい工法を採用した設計者
それを施工した施工会社の瑕疵です。

更にこの状態を放置したことは
あり得ないと思います。

特に新しい工法は失敗することが
ありますが
問題はその失敗をどのように
直すかが、設計者、施工会社の責任です。

建築主と話し合って
直すことです。

理由は分かりませんが
その話し合いが出来ない結果

裁判になってしまいました。

裁判は建築主、設計者、施工会社
誰にとっても得になる事はありません。

とても残念なことです。
裁判は最後の解決方法ですが
本当の解決ではないと思います。

この事件は原告である建築主が勝って
被告が損害金を支払って終わりました。

現在、この建物は建っていません。
理由は分かりません。

建築という仕事をしてきて
寂しいかぎりです。

次回は来週末に更新の予定です。